EVENT REPORT

LEMONed plant JELLY vol.2

2007.12.01(sun) @shimokitazawa MOSAiC


  LEMONed plant(レモネードプラント)、それは"新鮮"かつ"斬新"な個性派アーティストをノージャンルで発信していくインディーズレーベル。 母体となっているのは、X JAPANのhideが自ら立ち上げたレーベル"LEMONed"だ。

この「LEMONed plant JELLY」は所属アーティストのみならず、 次世代の音楽シーンに身震いを覚えさせるようなアーティストを、音楽/流行の発信基地・下北沢に一同に集め、いち早く"新鮮な身震い"をLEMONed plantと共に体感していただきたい、そんな目的をもったイベントなのだ。

12月1日。前回9月に続いて第2回目となる 「LEMONed Plant JELLY vol.2」 が下北沢MOSAiCにて開催された。

今回のラインナップはLEMONed plantからこの夏、ソロユニット"hurdy gurd"としてアルバム「See The sun」をリリースし、 本格的に活動を再会したex.ZEPPET STOREのヴォーカリスト・木村世治、 その他、絵夢、Who the Bitch、DRYHI、COUNTERS、abel and cain、→SCHOOL←が出演。 他ではなかなか同じイベントに顔が並ぶ事のない、様々なスタイルを持ったアーティストが勢揃い。これこそがこのイベントの醍醐味である。

 

★1Fエントランスフロア★
会場に入るとアップテンポのBGMと共に異空間が広がる。
B1ホールのライブに加え、1FのエントランスフロアではDJブースが設置され、原宿のLEMONed SHOPがイベント当日限定で"LEMONed SHOP plant店"を開店。

Tシャツ、CD、小物に至るまで。ライブハウスの雰囲気と合い重なって、まるでそこは雑貨屋のよう。
そして側にDJブースでは、 ヌマクラタカシ(tae)、ハマサキカズタカ(ホンコンスタア)、KIM、3人のスタイルの異なるDJが入れ替わり立ち代わり。

B1ホールでのライブ転換中に心地良いBGMが華を添える。

そんな演出がライブのみならず色んなところで来た人を楽しませる。

さて、これからどんな新しい音楽との出会い、そして何度身震いを体感できるのだろうか・・・。

  

絵夢

http://www.myspace.com/emu625(MySpacel)
下北沢MOSAiCのホールは、ライブハウスではめずらしい場内、ステージ上ともに真っ白な壁に囲まれた空間だ。

朝霧が立ちこめるような静まりかえったステージに、青いライトに照らされたピアノが1台置かれている。

トップバッターとして登場したのは絵夢。 彼女の手が鍵盤に置かれた瞬間、あまりの緊張感に息を呑む。 幻想的ではありつつも、どこか怪しげな空気を醸し出しているステージは、彼女の世界を表現するにはふさわしい空間であった。

7歳からピアノを始めたという。シンフォニックでありつつも、激しい感情をむき出しにした彼女の旋律に、低音で独特のハスキーな声が絡みあう。 人間の美しさ、儚さ、哀れさ、強さ・・・様々な感性がつづられた歌を歌い上げながら、一心不乱に鍵盤をたたく彼女。 まさに、その姿は2曲目に演奏された「銀狼」のようにも見えた。

Who the Bich

http://sound.jp/whothebitch(official)
絵夢の幻想的なステージの余韻が残る中、間もなく登場したのは、 極彩色のワンピースに身を包んだキッチュな中にもジャンキーさが漂う、 女性ギターehi&ベースNAO★のツインボーカルと スタイリッシュな細身のスーツとサングラスでキメるメンズドラマーyatchによる3PバンドWho The Bitch。

「うおりゃああああ〜っ」と言わんばかりに弦をかきならす、女性フロントマン2人の豪快なパフォーマンスに最初は圧倒されていたオーディエンス。

ガレージパンクを基調としながらも、どこかダンサブルな痛快なPOPさをあわせもった彼らのサウンドに操られるように、次第にタテノリせずにはいられない状態に! もしや、これは"次世代型・パーティーサウンド"なのか!?  NEWアルバムもリリースされ、ファンも急増中の彼女(彼)ら、今後の活動が楽しみだ★

DRYHI

http://www.dryhi.com(official)
2001年に、日本人では初となる韓国でのストリートライブで3000人を動員するなど、常に"自分たちらしい新しさ"を追い求め続けてきたDRYHI。 J-ROCKシーンを駆け抜けてきた実力派のバンドだ。
Who the Bichの華やかなステージとは裏腹に、男前で硬派なステージで客を魅了する。 疾走感あふれるナンバー、一本一本糸を紡ぐように繊細に作り上げられたナンバー、と次々と変化をとげていくステージパフォーマンスに油断する隙もない。

今年、2人のメンバーの脱退を経て、現在のメンバーとなったDRYHI。 この日、彼らは「これまで演奏してきた曲は、これで封印。今日を節目にこれからは、新たなる音楽を求めて活動をしていきます。」 と宣言。 少しさみしい気もしたが、これからどんな"自分らしい新しさ"を私たちに見せてくれるのだろうか。

COUNTERS

http://jablow.kir.jp(official)
無法松の魂を継承する北九州出身の4ピースバンドCOUNTERS。

現在、公開中の映画「ROBO★ROCK」の挿入歌にも抜擢された「SuperDuper」でライブがスタート!

無駄なものは全てそぎ落とした、生粋のギターロックサウンドに、グラムロックの隠し味が効いた、カウンターパンチ炸裂のライブだ。 重厚ながらも、心地よいリズム隊、ザクザクとリフを刻むギター、否応無しに耳に飛び込んでくる絡み付くような歌声。
「先日ニューアルバムをリリースしました!ざまーみろおおっ!」と雄叫びをあげる、どこまでも九州男児な彼ら。

珠玉の曲たちをギュギュっと詰め込んだ今回のアルバム、十分な手応えを感じるものになったという自信がこの雄叫びには込められていたのかもしれない。 ミドルテンポナンバーの「HOME」では、COUNTERSを取り囲む全てのものたちへ、自分たちの強い意志と感謝の気持ちを伝えているかのように "ここは僕たちのHOME"と熱く熱く歌い上げた。また是非、このイベントをCOUNTERSのHOMEだと思って帰って来てほしいものだ。

abel and cain

http://www.abelandcain.jp(official)

完成度の高い楽曲、安定した演奏に強く、叙情的な歌がのれば、それはabel and cainの世界でしかなかった。

結成1年足らずとは思えない貫禄のステージ。

ボーカリスト木村隼人はギターを片手に赴くまま、全身を持って歌を表現をする。熱くみなぎるその力強さ、そしてその中にはどこかクールさを併せ持ち、観る人、聴く人はそこに引きずり込んでいく、そんな圧倒的な説得力がある。

ドラム、ベース、ギター、そしてヴォーカル。バンドとしては最小限度の至ってシンプルな編成である。凝ったアレンジ、ギターソロなどはいらない。派手な演出も何もいらない。ただそこに歌だけがあれば、それだけでいい、そんなライブだった。

→SCHOOL←

http://www.yanoschool.com(official)

アーティスト、DJ、アレンジャー、そして様々な楽器をこなす、マルチプレーヤー矢野晶裕によるユニット。

音源では全ての"音"を自ら一人で造り上げている。

ライブでのサポートメンバーを加えたバンドスタイルにおいても、音源における緻密な宅録に垣間見る、狂気に満ちた奇才ぶりはライブでも健在であった。
グランジ直系轟音ギターとニューウェーブな電子音。計算された音源とはまた違ったまさに、生粋のバンドサウンドである。そこに、はち切れんばかりの矢野の声が被さる。それはマルチプレイヤーとしての矢野というよりは、いちロックシンガー/表現者としての矢野の姿であった。

音源は繰り返し聴くが、ライブはその時だけのもの。そんなことを改めて感じさせられるステージだった。

hurdy gurdy

LEMONed plant JELLY Vol.2のトリを努めるのは、hurdy gurdy。

アルバムでは歌、ギターはもちろん、ベースやドラムまでを一人で演奏しているが、 今回のステージは2年間不動という強力なサポートメンバーを加えてバンドスタイルでの登場。
「Hello Hello Hello My Precionus one, みなさんに逢えて感謝しています。最後まで楽しんでいってください、下北沢MOSAiC !」 ダイナミックなサウンドで幕開けしたhurdy gurdyのライブは、 時にはアップテンポでたたみかけるように、時にはシリアスさと緊迫感にあふれ、時には優しくはかなく、めまぐるしく次々と展開されていく。

木村がヴォーカリストをつとめたZEPPET STOREは2年前に解散。 久々に彼のステージを目にしたオーディエンスも多かったことだろう。 今回のライブは、1st Album「Sleep Tight Fellows」と、今年5年ぶりにリリースされた「See The Sun」からの楽曲を中心に セットリストであったが、ZEPPET STORE時代を彷彿させるUKロックテイスト全快のキャッチーでメロウな楽曲に、木村の優しさ漂う歌声が響くスタイルは健在。

「Dance With Elvis」で会場はダンスフロアーと化し、ボルテージも最高潮に。 そして「Precious One」で本編のライブを終えた。 絶え間なく続く、会場のアンコールに応え、木村にとっても大切な曲だというバラードナンバー「Starlight」。壮大に歌い上げられる曲を聴いていると、まるで星空や海の情景が目の前に浮かんでくるようだった。

まさにイベントの締めくくりにふさわしい曲。

かつて、まだ無名だったZEPPET STOREのCDをhideがたまたま耳にし、「こいつらはスゲエ」と衝撃を受けたことがきっかけで hide自らがZEPPET STOREの為に立ち上げたレーベルがLEMONed。 そんなLEMONedという冠がついたレーベルから再びスタートラインにた立ち、新しい1歩を踏み出したhurdy gurdy。 「これからもLEMONed plantをよろしく!」 とファンに手を降りながらステージを下りていった彼の背中からは、 新たな自分への挑戦という強い意気込みが感じられた。

 

イベントを終えて
第2回目となった『LEMONed plant JELLY』はこうして盛況の中、幕を閉じた。

次回開催は3月2日に同じく下北沢MOSAiCで開催される。新しいアーティストの出会い、そしてこのイベントと共に未来の音楽シーンを塗り替えるアーティストが続々巣立って行くことを願う。